解体

セイケンのあぴぬーんおじさん

2011年12月01日 20:43

 組み立てられた建物や組織、
神様が作った動物などを
バラバラにぶっ壊すことが解体。
まぐろの解体ショーなんてあったな。

昔鍼灸専門学校の勉強で医大の解剖学教室に行ったことがある。
ホルマリン漬けの献体を引き上げて
解剖学教室の調理台みたいな台で
教授がツツツーとメスを入れた遺体を見て
マッツァオになってめまいがしたことを覚えている。
あれも解体。

作るのは未来の夢を見て
期待感にあふれわくわくするが、
解体するときは、作った人の思いまでぶっ壊すような気がして
やなもんだ。
父親が書斎兼カラオケ部屋に、母親がダンスホールに使っていた小屋が
両親とも亡くなってハクビシンやマムシが浸入するようになったし
使い勝手が悪く使う人もない。

勉強好きの父親が亡くなって15年になるが、
膨大な昭和史の記録をどう整理するか悩ましい問題だった。
おじさんなりに、貴重と思われるもの以外処分し、
小屋は解体した。
形あるものはほっておいてもいつか無くなるが
人為的に解体するには勇気がいる。

両親からさかのぼって10世代前までの
直径先祖は計算すると2046人にのぼるだそうだ。
それだけの先祖の一人でも欠けていたら
自分は存在しない。
物は解体出来ても、連綿と続いた自分史は解体出来ない。
おじさんの遺伝子は孫まで到達した。

それからどこまで到達するのか
なんか・・・眠れなくなりそうだ。